
自然、記憶、文化を未来へつなげる。
富士山を背に、駿河湾に突き出す大瀬崎。
ここは、日本屈指の透明度を誇る海と、長年にわたる海水浴・ダイビング文化が共存する、まさに”自然と人の記憶が重なる地”。戦後の海水浴ブーム、そして 1980年代以降の”ダイビングの聖地”としての栄光の記憶はいまも息づいています。
しかし、レジャーの多様化と交通網の発達により、かつての賑わいは徐々に失われていきました。多くの人に愛された老舗旅館「大瀬館」もまた、時代の波のなかで衰退の危機を乗り越えられず、当社に相談が持ち込まれました。

従来のリゾートにはない価値を、引き算で描く。
私たちがこのプロジェクトに取り組んだ理由は、ただの再生ではありません。富士山と駿河湾、標高差約6000mのスケールが生む”唯一無二”の自然体験。その圧倒的な価値に向き合い、「この魅力を末来へつなげなければならない」と心から感じたからです。
東京都心の喧騒からわずか新幹線と車で約100分、かつては宿泊需要を減退させるこのアクセス性が、今や”心の再調整の場”という新しいウェルネス価値を持ちはじめています。私たちが目指したのは、価値を”足し算”で創るのではなく”引き算”によって開いていく、自然と共に過ごす”新しい滞在体験”。それは従来のリゾートではなく、自然そのものに触れ、戻っていく感覚をもたらす場です。

社会的なテーマを、多くの個人と共創する。
本プロジェクトの意義や投資機会を多くの人々と共有する仕組みとして、私たちは2025年1月、レーサムとしては初挑戦となるブロックチェーン技術を活用したセキュリティトークン債「大瀬崎みらいにつなぐ債」を発行しました。
個人がスマートフォンひとつで5万円から始められる小口投資は、現地に訪れることで特典が深まる設計を組み込んだことで、投資家から大きな反響を呼び、発行予定額を大幅に上回る申し込みを集めました。このプロジェクトが教えてくれたのは、”自然の声”に本気で耳を傾けた時、人の行動もまた変わるということ。社会的意義の強いプロジェクトには、より多くの賛同と投資を得ていく仕組みをデザインし、社会的なムーブメントへとつなげていく。これからの不動産投資の在り方を示すプロジェクトになりました。
行き止まりのような土地の駐車場を、一流ブランドのフラッグシップストアへ。それは街並みを持続可能な方向へとアップデートすることにもつながります。レーサムが目指す都市との関わり方を示すプロジェクトとなりました。

物件概要 Summary
名称 | ネイチャーイン大瀬館 |
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主要バリューアップ手法 | 大規模リノベーション |
その他バリューアップ手法 | 権利関係調整・整備 |
築年 | 1997年6月 |
土地面積 | 約854坪 |
延床面積 | 約350坪(メイン建物) |
賃貸可能面積 | - |
容積率(指定) | 200% |
階数 | 地上4階(メイン建物) |
アセットクラス | 商業 |
物件購入年月 | 2024年2月 |
物件販売年月 | - |
物件販売額 | - |