
与件を疑い、問を立て直す。
大型トレーラーが行き交い、倉庫群が並ぶ港湾都市・港区港南。海を挟んだ対岸にはお台場の街並みを望みながらも、長らく”物流の裏舞台”として見過ごされてきたこのエリアで、私たちはひとつの問いを立てました。「この場所に、本当に必要なものは何か」。
当初のテーマは老朽化した倉庫の建て替え。しかし私たちは、“倉庫”という既成の用途にとらわれることなく、この場所の未来の可能性を徹底的に掘り下げました。東京湾に面した開放的な空間、都心部では考えられない眺望、物流拠点として整備された交通インフラ。その特性が重なり、導き出された答えが「オフィスラボ=企業の研究開発拠点」という新たな機能でした。

ビジョンや熱意が生んだ、海外企業とのコラボ。
地中から埋蔵文化財が発見され設計・施工をめぐる複雑な制約が発生するなど、プロジェクトには多くの障壁が立ちはだかりました。それでも私たちは、その先に広がる付加価値創造への確信を持ち、挑戦をやめませんでした。
だテナントが決まっていない段階で、韓国の有力財閥の資産運用会社に対し、従来の倉庫を超える「未来型オフィスラボ」としてのビジョンを提案。その構想や熱意が共感を呼び、最終的には共同開発が実現しました。結果として、周辺相場を大幅に超える水準で、大手企業の研究開発拠点としてのリーシングを成功させることができました。

常識と困難を超えた価値創造が、次なる開発の源泉に。
本プロジェクトは単なる用途転換ではありません。目の前の状況に対して従来の見方にとらわれず問いを立て直し、未来の可能性を見出し、それを現実にしていく。
私たちレーサムの常識を超える価値創造力を最大限に発揮したプロジェクトであり、今後の開発案件における新たな指標となる案件となりました。

物件概要 Summary
名称 | 港南PJ |
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主要バリューアップ手法 | 新築開発 |
その他バリューアップ手法 | 権利関係調整・整備 |
築年 | 2024年12月 |
土地面積 | 約609坪 |
延床面積 | 約2480坪 |
賃貸可能面積 | 約2480坪 |
容積率(指定) | 400% |
階数 | 地上7階 |
アセットクラス | オフィス |
物件購入年月 | 2021年9月 |
物件販売年月 | 2025年3月 |
物件販売額 | 10億未満 |